隊長にルスベ・アルデス。
彼は訓練科卒業後、同じ落ちこぼれ教室の学友である二人を連れて盾課の門を叩いた。三人の噂は広まっており、落ちこぼれでありながらある程度の評価を叩き出していた三人の扱いに困った盾課の上層部は、まずは育成するという建前でベテランの一人を追加で配属させた分隊『アイギス』を発足させた。
本当の目的は三人の実力を測る為であり、配属されたベテランは審査員兼監督である。
主に護衛を担当しており、連携の部分も噛み合っている。一人、一人の地力もあって今のところは評価点が高い。
VICEの襲撃が多く確認されている場所へとよく派遣される。経験をとにかく積ませようとする上の思惑もあるらしい。
『隊長』ルスベ・アルデス
卓越した観察力、多様な攻撃手段、冷静な状況判断。戦闘で必要とされる項目はそこそこなものの、群を抜くような異能を持ち合わせていない。しかし、とある実地訓練においてVICEの構成員を訓練生の身でありながら退けた実績があり一目置かれていたが、周りの期待とは裏腹に盾課へと所属する。同じ部隊のリリ・テレーズとレヴォ・グレイヴルとは訓練科の際に落ちこぼれの教室で一緒になった学友。
彼は『アイギス』と呼ばれる四人で構成された盾課の分隊の"隊長"で、護衛科に属する。
普段はどこか抜けたところがあり、真っ直ぐすぎるためか周りが見えていないこともある。ただ、戦闘に入った際の切り替わり方は凄まじく常に冷徹、怜悧な瞳を輝かせる。
『副隊長』リリ・テレーズ
巧みな魔法の使い手で本来ならば杖課を嘱望され、自身も標榜していたもののアルデスと共に盾課へと所属した。
訓練科では落ちこぼれの烙印を押され、教官である姉との諍いがあったものの、出会いやとある実地訓練でのトラブルなど様々な要因が重なり、彼女は成長して一人前となった。
ポニーテールの金髪と少し釣り上がった瞳、目の下のほくろが特徴的。美貌の持ち主ではあるものの、親からの愛情不足か、姉やアルデスなど自らへと親身になってくれる人間への依存傾向がある。平素は優しく、こまめな気遣いが出来るが、少し口うるさい。しかしそれも仲間思いな彼女なりの周りへの不器用な愛情でもあるようだ。
姉を超えるほどの実力をつけ、多くの人を助けたいという目標がある。
レヴォ・グレイヴル
主に槍術に長けており、『千里』と呼ばれる索敵、探知の異能を持っている。本人自身、器用貧乏という自覚があり、他の武術にも手を伸ばすものの結局は肌に合わず中途半端に終わる。だが、槍術に関しては盾課の中ではそこそこの実力なので本人次第というだけで伸び代は十分に秘めている。
黒髪を伸ばし灰色のメッシュが入る。軽く後頭部で結んでいる。瞳に光はなく、常に周囲に圧を振る舞うような態度と雰囲気を醸し出す。
身長が高く、分隊の中でも最年長。
訓練科の時はアルデスを目の敵にし、実地訓練でも利敵行為を行うような捻くれぶりだったが結果的に彼とは停戦ということにして、同じ部隊に属することでいつか隊長の座から蹴り落とし自らが返り咲く瞬間を狙っている。今でも対抗心は健在。
同じ部隊のリリに惚れている。
オルトネーゼ
知略において優れた成績を残し、主に分隊の指揮方面において活躍するベテラン。後方支援であるものの、アルデスたちが盾課へ所属して、新たに『アイギス』を発足した際に別の分隊から配属された審査員兼監督。
伸ばした艶のある黒髪に、吸い込まそうな程の紅い瞳、感情や表情も柔らかで豊かな印象を受ける。仲間思いなのは職業柄でもあり、非情な判断を下す胆力や、臨機応変な指示を飛ばす正確性もある。
だが、過去に所属していた部隊を全滅させてしまった経験があり、失敗や失態に対して過度なストレスを覚え、時にはパニックになる。
彼女はあらゆる種族の血を引く存在で、『先祖還り』と呼ばれる異能を持つ。
だが、混血を繰り返したせいで『先祖還り』があいまいな状態となり異能を十全に扱うことができない。
そのせいで主に彼女は後方支援、或いはオペレーターという役割に落ち着いている。
全滅の原因となったVICEには強い復讐を誓っており、今もその原因となった者を探し続けている。
セレア・リーゲル
獅子の獣人。大鎧と大槌を携える頑丈な肉体を備えたタンク役。
分隊の二番目の要。
固まり次第追記予定